5日目
第5日目(8月15日)
5日目は、6日目の遥か遠いバルセロナへ向かうための移動日だ。
グラナダから、宿泊地のバレンシアに向かうに、何の観光もなしというわけいもいかないので、ついたのがこのら・マンチャ地方のカンポ・デ・クリプターナだろう。
ラ・マンチャ地方の一帯は、行く途中にも丘の上に数基の真っ白な風車が見えた。白い風車と対象を成して印象的なのが、むき出しになった「赤土」である。
昔はこの赤土、痩せた土地としても有名だったらしいが、今は水の確保もつくようになり、延々、ブドウ畑やオリーブ畑がつづく。
最近、風車群を見るためにラ・マンチャ地方もついたツアーが多くなってきているものの、ついていないツアーもまだまだ多い。
グラナダからバスで約3時間半、まず、プエルト・ラピセに到着。
ドン・キホーテの作者、セルバンテスが泊まって、ココで執筆活動もしたというはたご屋が残っている。物語にも、ここの旅籠屋をモデルにしたといわれる場面が出てくる。
今はこの旅籠屋、Venta de Don Quijoteというレストランになっていて、ワタシたちはココで昼食を食べる。建物の感じも、中庭も雰囲気も、なんだかゆったり当時のままの時間が流れているようで、いいカンジ。例の如く、また白ワインを注文する。満足(^0_0^)
→右の写真は、そのレストランで撮ったもので、表にも中にもドン・キホーテの立像がある。いや、ここだけではない。ラ・マンチャ地方、あらゆるところにあった。白いレストランらしき壁にも壁画として目にしたりもする。
このラ・マンチャ地方は色鮮やかだ。真っ青な空に真っ白な壁、真っ青な雨戸やドアの色、真っ赤な大地。
大地の赤色を除けば、ギリシャを思い出すようなコントラストだ。
昼食後、カンポ・デ・クリプターナに向かう。
バスで約1時間半後、カンポ・デ・クリプターナに向かう。
丘の下の住宅地でバスを降ろされる。「えっ、どこに風車なんかあるの?」と思うが、確かに「風車はこっちよ~」と誘っている道案内の看板がある。風車の絵の描いた看板の矢印通りに進めば風車のところに出るらしい。急な坂道の石畳を上る。途中のバルでは昼真っから盛り上がっているスペイン人のおっちゃんたちの歓声が聞こえる。
丘を登りきると、急に視界が開けて真っ白な巨大な風車が姿を現す。ココには全部で9基の風車がある。
風車の中の1基は、中に入って見学することができる。係りのおっちゃんを見つけてカギを開けてもらう。
狭い急な木のらせん階段を上る。途中に横におっちゃんの部屋があり、なんだかおっちゃんの手作りの土産を置いてたりする。日本人の青年と写っている写真が壁に貼ってある。そそくさとそこを出て上りきると、歯車の部屋に出る。広くはないが開いている小窓から入ってくる風が妙に涼しい。小窓が額のようになって丘の下に広がる町と、やはりここにもある巨大なドン・キホーテのはりぼてが、まるで絵画のように見える。
左の写真に見える、風車の後ろについている棒は、風車の「つっかえ棒」ではない。あれは地面から浮いている。風車の重みに耐えるよう重みの役割をしてるようだ。実はあの風車、屋根、羽根、棒ごとぐるぐる回るようになっている。それなら色んな方角から吹く風に対応できる。うまくしたもんだ。しかし、この時、ロックされていて、屋根がグルグル回転するのは見れなかった。屋根が回転しているとこもろ見てみたいもんだ。
この写真のど真ん中に立って写真を撮りまくり、写りまくる。
かなり風がキツい。でも、だからこそ、風車が役に立つのだろう。
ワタシのHPのトップを飾っているYUKYARIN’S ROOMのロゴは、実はココで撮った写真に加工を加えたものだ。
この後、ラ・マンチャ地方を後にして、宿泊地であるバレンシアに向かう。
バスで約4時間半後、バレンシアに到着。ラ・マンチャ地方とは比べ物にならない都会である。でも、近代的な高層ビルなどはない。ヨーロッパらしく、古い建造物の中を改装して使いつづけている。大きな町だから、闘牛場もマドリードと同じ位の大きさがありそうだ。
到着後、徒歩で闘牛場近くの夕食のレストランに向かう。
ココのレストラン、ある意味、キョーーレツだった。
レタスを切ったサラダがまず出てきた。ドレッシングはかかっていない。テーブルの上にのっている、オリーブオイルとワインビネガーを自分でかけるのだ。日本でもこのスタイルのドレッシングって結構あるから、別に驚かない。さっすが、このワインビネガー、ハーブのバジルが結構入ってる♪喜んでかける。
「ふ~ん。バジルね。」何の気なしにワインビネガーの瓶を持ち上げて、まじまじ見てみた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
っっっっっっんっっギャーーーーーーーーーーーッッッ!!!!
バジルと思ったその黒い点点。その正体とは・・・・・・・
『こまバエっ!!!!』 Σ(~□~)!!!!
一口、食べちまったぞっ!!
自分だけだろうか?周りのテーブルを見回す。おいしそうに話に夢中になりながらパクパク食べている。みんなのテーブルのワインビネガーを必死で覗き込む。みんな、黒い点点がふよふよ浮いてる。
はっ!ココでワタシが騒ぎ立てれば、レストラン中、大騒ぎになる!お酢なんだから、ハエも殺菌されているはず!
・・・だんまりを決め込む。。。(-_-;)
サラダを食べるフリをしてフォークでつつきまわしている間に、バレンシア名物の名物、「パエリャ(正しい発音はパエージャ)」が出てくる。大きなパエリャ鍋☆
サラダのことは忘れて、目がクギ付けになる。
ん?なんかポーズをとってるぞ?
あっっ、そうかぁ、写真タイムね。
一通り、みんなが写真を撮り終わるまで、カメラ目線でおにーさんたちがポーズをとり続ける。
冷めちまうじゃねーか!早く食わせろーっ!
お味の方は、、、日本で食べる方がおいしい・・・
スペインだからか、この店だからかは定かではないが・・・・
この怒涛の夕食のあと、ホテルに向かう。
なんだか同じ風景が続く。・・・・どうやらドライバーさんが道に迷ったらしい・・・。今日中に着けるんだろうか・・・。
やっとホテル、ウサ・セラーノ3ツ星に到着。疲れ切った体に、ポーターなしというのがキツかった。
スペインのホテルの印象だが、どこもここも、エレベーターが狭い小さい。冷蔵庫がない。廊下の電気は消えている。(通るときだけ突然ついて、すぐ消える)
ここのエレベーターも狭く、みんな大きな荷物があるので、何回もエレベーターを待つ。やっと部屋に到着。
いやん☆部屋の中はいいカンジ♪
さっそくおフロ、おフロ♪
・・・・一つ、荷物がない・・・・。
「アナタっっ!カバンは??」
「えーーーっ!アナタが持ってきてくれたんちゃうの?」
たったったったっ・・・・あわてて部屋を走り出すダンナ。
数分後、ガロガロという音とともにダンナが帰ってきた。無事、ロビーにぽつんとあったらしい。よかった。ふぅ。
爆睡後、いよいよ明日は旅のクライマックス、バルセロナへ!
書き忘れてましたが、3日目のコルドバの歴史地区、4日目のグラナダのアルハンブラ宮殿も世界遺産でした。。